タイに出張で行ったとき、先輩社員もいないしタイのエンジニアも相手をしてくれなくて暇だったのでホテルの近所の映画館に行きました。流石に大人のタイ語ぐらいは知っていても、ネイティブが普通に話すタイ語なんてわかるわけがありません。偽物文化のタイですから、日本で公開される前のアメリカ映画ももう上映されています。ま、アメリカの映画ならばインチキ英語の私でもわかると思って、B級アメリカ映画を見ることにしました。

料金は70バーツ。バンコクだと映画によっては100バーツぐらいだそうです(タイ人に聞いた話では)。1バーツはだいたい3円で計算すれば良いので、200円から300円で見れることになります。なんてリーズナブルなんでしょう。ちなみに、日本に出張で来ているタイ人が日本でスターウォーズを見たらしいのですが”2000円もしたなんて日本って物価が高いんだ!!”と言っていました。そりゃそうでしょうね〜 10倍ですもの。

映画館は日本のそれと全く同じです。日本で映画を見に行くと、映画の始まる前に色々CMとかやるじゃないですか。タイでも同じなのかな〜と思いながら待っていると、いよいよ幕が開き開演となりました。全員起立!!いきなり、全員立って直立不動状態。訳もわからん私は取りあえず真似して立ちました。するといきなりCMではなくタイ国歌と共に国王のイメージビデオが始まったのです。まるで、日本で早朝の皇室の朝みたいな番組を見ているような感じ。そしてこのイメージビデオ?!が終わると、皆何事もなかったかのように座って映画が始まったわけです。

この時に、タイは王国なんだなとしみじみ思いました。思い起こせば、私のタイの出張先朝晩決まった時間になると、国歌が流れて国旗が掲揚されます。その時は皆やっている仕事を止めて直立不動です。こんなこともありました。新しく作った工場の日本で言うところのこけら落としのような行事に王女様がいらっしゃりました。で、この王女様がいらっしゃる3日前から周囲は立ち入り禁止となり、移動には許可が必要という状況でした。当然このタイミングでは現地に出張ということはできませんでした。こういう王国云々について政治的意見を言うつもりは全くありませんが、こういう文化が未だにしっかりと引き継がれているのだなと感心しました。

なお、タイでは国王などに対して不敬をはたらいてはいけないことになっています。これは外国人に対しても適用されます。くれぐれも不用意な行動、発言には気を付けましょう。


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