あなたはこんな話を聞いたことがあるかしら
あるところに
魔法によって醜い獣のような姿に変えられた
王子がいた…
彼は自分の姿に絶望し
国を捨て
森の中の小屋で暮らしたの
ある日
狼に襲われ傷ついた女が
小屋に駆け込み倒れこんだ
王子は迷いながらも
女を介抱した
彼女はもちろん
男の姿におびえて泣いたわ
でも、何日もたち
彼女は男の優しさに気付いた
彼の誠実さに
抱える葛藤に
心を打たれたの
怪我の癒えた女は
男のささえとなり
共に暮らすことを決心した
二人は様々な困難を
力を合わせ乗り越えて
最後には
王子にかけられた呪いがとけ
二人が結婚して
幸せな結末を迎えるの
どこにでもある物語ね
わたしは
小さい頃聞かされたこのおとぎ話が
どうしても好きになれなかった
きっと
醜い姿の男に対する愛が
どこかに置き去りにされた気がしたのね
獣に変えられた王子の童話をしっているかしら？
(痺れるほど美しいエレアの横顔にあなたは見とれた)
この世界は今、大きく変わろうとしているの
ヴェルニースで見かけたあの男…まさか…
(神秘的な古代の言葉で誰かが囁いた)
あなたはプライドが高すぎるのよ
ただでさえエレアは異端視されているのに
なぜ戦わなければならないの？
悪いけど、遊んでいる暇は無いの
(エレアの少女は凍りつくような美しい瞳をとがらせた)
うぅ…
誰かが…ジャビ王に風の異変を伝えなければ…
このままでは…
ごめんなさい…
がんばれ～
がんばれ～
がんばれ～
